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おすしはミーハー

ジャニーズWESTとかそのときハマったものとか

重岡大毅になろうとした話

ジャニーズ ジャニーズWEST 重岡大毅

一週間くらい、自分を重岡大毅だと思って過ごしていたことがある。

何言ってんだこいつヤバいなって思うかもしれないけど、(実際今になってみると自分でもヤバいとしか思えない)それくらいわたしは重岡さんのようになりたかった。あたたかくて、まっすぐで、凛としていて、努力家で、諦めない強さを持っている、そんな重岡さんのようになりたかった。

 

例えば笑うとき、考え事をするとき、何かに挑戦するとき。

重岡さんだったらきっと思い切り笑うだろうなとか、ここで妥協しないだろうなとか、そういうことを考えて自分の行動を決めていた。実際そういう風に自分と重岡さんの像を重ね合わせていくことで、わたしの思う重岡さんは自分に取り込めたような気がした瞬間もあった。例えば少しだけ笑いのツボが浅くなったりとか、そういう程度のことだったけれど。

…ここまで文字にして自分が相当にヤバいことをしていたと自覚できたけど、当時は色々としんどくて他人に縋っていたかったんだと思う。…というか思いたい。

自分の考えだけじゃどうにも活路が見いだせないとき、人は先人の書いた本を読んだり周囲に相談したりするけど、わたしにとっては「重岡さんになりきること」がきっとそれだった。いつも楽しそうに心からの笑顔を見せている彼になりきれば、わたしも良い結果を出して心から笑えるようになるんじゃないかって、割と本気で思っていたのだ。

 

まずは、彼のように思い切り笑うことを真似することから始めた。

テレビやDVDで観るコンサートのMCで彼が笑うときに一緒に笑ってみた。(気持ち悪いオタクで本当に申し訳ない)冷めていると言われがちなわたしと比べて重岡さんは良く笑うんだなあということに気が付いて、意図的にもっと笑うようにしたりしていた。

そうして縋ってなりきって、どうしたらこのしんどい局面を乗り切れるのか、考えていた。

重岡さんならきっとここでへこたれない。もっともっと努力するはずだって言い聞かせていた。

 

そうやって一週間くらい過ごしてみたけれど、結果わたしは重岡さんにはなれなかった。なれたらびっくりどころの話ではないのでこれが当然な結果だ。

もしかしたらほんの少しだけポジティブになったかもしれないけど、大した差ではないし果たしてなりきった成果なのかもわからない。

そもそも、わたしの知る重岡さんはアイドルの姿だけで、その笑顔の裏にどんな思いがあるのかとか、どんな考えを持っているのかなんてことは分からない。当たり前だけれど重岡さんのことを知っているのは重岡さんだけだった。

そしてわたしは、どうやったってわたしにしかなれなかった。

 

今になってみると狂気じみていたとしか言えない一週間を終えてから、半年ほどになる。あの時はよく笑うように意識していたけれど、今はそのような意識もしていないので無表情でいることも多い。元々そんなにニコニコしているタイプでもなかったので、わたしにとっての普通な状態に戻っただけだ。

リアクションとかそういう部分はこれまでのわたしのものと変わっていない。

ただ内面は少しだけ変わった。

前よりも挑戦的になったし、前向きになった。

でもそれは、重岡さんになろうとしたことが直接の原因じゃないのかもしれない。WEST全体の明るさに影響された部分も大きいと思うし、友人や別の経験から影響されたこともあると思う。あの一週間で得られたものが結局何だったのかは、はっきりとはわからない。

 

これまでに、2回コンサートに行った。重岡さんを初めて生で見たのは、24コンだった。

重岡さんは、わたしが必死に想像して取り込もうとしていた像よりもずっと明るくて、うんと優しく笑う人だった。

スタンドからステージを見下ろしながら、「やっぱりあんな素敵な人になりたいな」と願う自分と、「あんな素敵な人にはなれやしないな」と諦める自分がいた。それでもやっぱり、重岡さんになりたいという気持ちは無くならなかった。

 

どんな人なのかわかりきっていない分、追いかける像は曖昧だ。それでもわたしが見た彼のように、優しくて強い人になりたいと思ってしまう。今は、その像が正しいかどうかということは考えず、重岡さんを通して知った自分の理想を目指してみようと思っている。縋るようになりきるのではなくて、今度は自力で変わっていけるような方法で。